ニューヨークのL’Space Galleryで光を操る芸術:ダニエル・フランケンタールの個展「Playing with Light」

Garden, 2024, Acrylic resin panels, acrylic paint, oil stick, 50 x 50 inch
Garden, 2024, Acrylic resin panels, acrylic paint, oil stick, 50 x 50 inch

ニューヨーク市の現代美術シーンに新たな波が押し寄せている。L’Space Galleryにて、ダニエル・フランケンタールの個展「Playing with Light」が開催される。フランケンタールは、アクリルパネルを重ね、様々な塗装技法を駆使することで、光と透明性、空間認識の境界を再定義する革新的なアプローチで知られている。

美術評論家のリリー・ウェイがキュレーションを務め、カタログエッセイを執筆するこの展覧会では、フランケンタールの「Gardens」シリーズと「Clouds」シリーズが展示される。これらの作品は、従来の奥行きと遠近法の概念を、流動的で万華鏡のような構図に変換し、鑑賞者の動きに応じて変化する。

Garden, 2022, Acrylic resin panels, acrylic paint, oil stick, phosphorescent acrylic resin, 50 x 50 inch
Garden, 2022, Acrylic resin panels, acrylic paint, oil stick, phosphorescent acrylic resin, 50 x 50 inch

フランケンタールの作品は、ヘレン・フランケンサーラーやジョーン・ミッチェル、リー・クラズナーなど、形態と感情、抽象の相互作用を革新した先駆的な女性抽象画家たちの系譜に連なる。しかし、フランケンタールの独自性は、光を媒体として直接的に扱い、ポール・セザンヌの「光は色彩によって表現されなければならない」という主張を発展させ、鑑賞者の知覚とともに進化する物理的存在感を持たせている点にある。

ウェイは、フランケンタールの作品について「無常と可能性の世界に足を踏み入れるよう誘う」と評している。フランケンタールの独特な手法は、光を作品の積極的な参加者として扱い、抽象と具象の境界を溶解させる。

「Playing with Light」展は、2025年2月20日から4月5日まで開催される。

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