アルウラの壮大な砂漠の風景を背景に、光と空間のパイオニア的アーティスト、ジェームズ・タレルの作品が集結します。ワディ・アルファンが主催するこの展覧会は、タレルの革新的な作品を紹介するとともに、彼の野心的なアルウラでのプロジェクトへの期待を高めるものとなるでしょう。
ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)のCEOであり、2013-14年にタレルの大規模な回顧展を手がけたマイケル・ゴヴァンがゲストキュレーターを務めます。本展は、タレルの長年の功績と彼のワディ・アルファンでの新たな挑戦を結びつけ、光と空間の比類ない体験を訪れる人々に提供します。
展示には、ロイヤル・コミッション・フォー・アルウラとプライベートコレクションから4点の作品が含まれます。これらの作品は、タレルが光を媒体として巧みに操る技術を示しています。初期の作品「アルタ」(1968年)は、部屋の薄暗い角を輝くピラミッドに変える投影作品で、ピンクがかった紫色の光が固体のように見える平面を作り出します。
また、「ジュビリー、サーキュラー・グラス」(2021年)は、色が催眠的に変化する円形のガラススクリーンです。鮮やかな深紅色から氷のような青色へと、見る者が気づかないうちに色が変化していきます。これは、タレルがワディ・アルファンに設置予定のオキュラスに関連する作品です。
展示にはさらに、「マグナトロン」シリーズの作品も含まれており、アーティストの幼少期の記憶、隣家の窓から漏れるテレビの光のちらつきを想起させます。そして「ホログラム」シリーズの作品は、空間に浮かぶ発光する幾何学的な形を表現しています。
この展覧会は、ワディ・アルファンのプレオープニングプログラムの一環として開催され、委託アーティストの作品と実践に対する理解を深める機会を提供します。ワディ・アルファンは、「芸術の谷」を意味し、世界中のアーティストによる時代を画する作品が、サウジアラビア北西部の壮大な砂漠の風景に永久に設置される、グローバルな文化目的地となります。
アルジャディダ・アーツ・ディストリクトの2つの会場で開催されるこの展覧会は、アルウラ・アーツ・フェスティバルの一部として、2025年1月16日から4月19日まで開催されます。フェスティバルでは、古代都市を背景に、アート、デザイン、アーティスト・レジデンシー、ワークショップなど、没入型の芸術体験が提供されます。