ロンドンの劇場街に、不思議な世界が姿を現そうとしています。マリルボーン劇場が、ルイス・キャロルの名作「不思議の国のアリス」の新たな舞台化を発表しました。この公演は、単なる児童文学の舞台化にとどまらない、大人も子供も魅了する魔法のような体験になりそうです。
この新製作の最大の特徴は、幻想的な人形劇と独自の音楽スコアの融合です。観客は、色鮮やかな舞台セットと衣装に囲まれ、まるで本当に不思議の国に迷い込んだかのような錯覚に陥るでしょう。人形たちが生き生きと動き回る様子は、キャロルの想像力豊かな世界観を見事に具現化しています。
舞台の適応を手がけたのは、ペニー・ファローとネイト・バートンという才能豊かな二人。ファローは脚本を、バートンは演出とデザインを担当しています。特にバートンは、ニューヨークを拠点に活躍する演劇クリエイターで、リンカーンセンターやグーグルなど、世界的な舞台で実績を持つ注目の人物です。
この「不思議の国のアリス」は、既にオーストラリアで大きな成功を収めています。2016年以来、毎年主要都市で上演され、これまでに10万人以上の観客を魅了してきました。その実績が、今回のロンドン公演につながったと言えるでしょう。
物語は、誰もが知る「不思議の国のアリス」の世界。好奇心旺盛なアリスが、白ウサギを追いかけて穴に落ちるところから冒険が始まります。体が縮んだり大きくなったりする不思議な体験、チェシャ猫やマッドハッターとの奇妙な出会い、そして最後には気難しいハートの女王との対決。これらの場面が、どのように舞台上で表現されるのか、今から期待が高まります。
マリルボーン劇場での「不思議の国のアリス」は、2025年7月19日から8月31日まで上演されます。チケットは既に販売中とのこと。この夏、ロンドンで最も魔法にかかった劇場体験を、お見逃しなく。