「ザ・レディ・イン・オーケストラ_ NYフィルを変えた風」はオリン・オブライエンについてのドキュメンタリー。 監督はモリー・オブライエン。
ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団に初めて女性メンバーとして加わったオリン・オブライエン。彼女の人生と音楽への情熱を描いたドキュメンタリー「ザ・レディ・イン・オーケストラ_ NYフィルを変えた風」が、ネットフリックスで公開されている。
1960年代、レナード・バーンスタインが指揮者を務めていた時代、オブライエンは男性社会だった管弦楽団の世界に革命をもたらした。俳優のマーガレット・チャーチルとジョージ・オブライエンの娘として生まれた彼女は、55年間にわたりニューヨーク・フィルで活躍し、今では次世代にその豊富な経験を伝えている。
監督を務めたのは彼女の姪のモリー・オブライエン。親密な視点から、オリンの音楽キャリアの輝かしい瞬間を捉えている。ドキュメンタリーは、ティーンエージャーの頃にベートーベンの音楽に魅了された彼女が、世界的に有名な管弦楽団で演奏するという夢を実現するまでの道のりを丁寧に描き出す。
「ザ・レディ・イン・オーケストラ_ NYフィルを変えた風」は、華々しい成功物語というよりも、自身のキャリアを振り返る一人の女性の内省的な物語として展開される。オブライエンは両親の離婚や、ニューヨークという都市が彼女の人生に与えた影響について率直に語る。
現在、コントラバス奏者として後進の指導にあたるオブライエンの姿も映し出される。彼女の謙虚さと楽器への深い愛情が、画面を通して伝わってくる。
このドキュメンタリーは、フェミニズムの旗手としてではなく、卓越した音楽家としてのオリン・オブライエンの姿に焦点を当てている。彼女の音楽への献身と、静かながらも確固たる革新性が、視聴者の心に響く作品となっている。
「ザ・レディ・イン・オーケストラ_ NYフィルを変えた風」の視聴場所