音楽

ドリームポップの宇宙ネコ子、新作EP『大人になっても、夜は暗くて』に父母への献辞

Alice Lange
Googleで追加する

Uchuu Nekokoが新作EPを発表した。タイトルは日記の最後の一行のように響く大人になっても、夜は暗くて。英語ではEven When You GrowUp, The Night Is Still Darkとしてリリースされる。デュオのBandcampページでは、通常なら作品紹介が置かれる欄に、「to the memory of mom and dad」という一文だけが記されている。それ以上の説明はない。

神奈川を拠点とするこのプロジェクトは、つねに少し距離を置いた姿勢で活動してきた。ボーカルとギターを担当する山中ネム子(Nemuko Yamanaka)と、歌手のカノ(kano)は顔を見せず、イラストレーターの大島智子(Tomoko Oshima)が描くアニメ風のアバターで登場する。大島はUchuu Nekokoの全作品でアートワークを手がけており、今回もクレジットに名を連ねる。カバーアートは、音が鳴る前から作品の空気を伝えている。淡いブルーの部屋で目を閉じた少女が赤い糸のあやとりを手にし、壁にはギターが立てかけられ、棚のデジタル時計は5時を少し過ぎた時刻を示している。

全7曲で、収録時間は約26分半。冒頭の3曲は英語タイトルで、2分をわずかに超える最短曲「Sunny On The Bike」、すでに単独シングルとして発表されていた「Flowing In The Wind」、そして「on Blue」が並ぶ。続いて日本語のタイトルへと切り替わり、テンポもゆるやかになる。昼の時間帯を軸にした2曲「まひるの月」(正午の月)と「まひるのあと」(正午のあと)の間には、「そら」が置かれている。この2曲のうち後者が最長で、5分を少し超える。EPは、Bandcampで「Sheep’s Dream」と表記された「羊の夢」で幕を閉じる。

本作をリリースするのはLOOM RECORDS。デュオが歌手のLovely Summer Chanと初めてコラボレーションした作品や、その後に発表した2ndアルバム君のように生きれたら(Kimi No Youni Ikiretara)を手がけたインディペンデント・レーベルだ。Bandcamp Dailyのスタッフは同作を必聴作に選び、My Bloody Valentineを思わせるサウンドだと評した。新EPのエンジニアリングは西村曜(Yo Nishimura)が担当している。

Uchuu Nekokoは2012年に結成され、山中とベーシストの田辺航平(Kōhei Tanabe)による2人組として活動するようになった。2016年には、Lovely Summer Chan、入江陽(Yo Irie)、相対性理論のイトケン(itoken)らをゲストに迎えたデビューアルバム日々のあわ(Hibi no Awa)をP-Vine Recordsからリリース。2017年にカノが加入し、その数カ月後に田辺が脱退した。デュオは2019年のKimi No Youni Ikiretaraに続き、2021年には日のあたる場所にきてよ(Hino Ataru Basyo Ni Kiteyo)を発表している。今回のEPは、複数曲を収録した作品としては5年ぶりとなる。

Even When You GrowUp, The Night Is Still Darkは2026年11月4日、ストリーミングサービスとBandcampでのデジタルダウンロードでリリースされた。「Flowing In The Wind」は5月に先行シングルとして発表されている。

一行だけの献辞と並ぶと、このタイトルはスローガンというより、年を重ねることについての淡々とした言葉として響く。リリースページは、それ以上を語らない。

タグ: , , , ,

Googleで追加する

ディスカッション

0件のコメントがあります。