音楽

atticのデビューアルバム「saison」がレーベルなしで日本のインディーシーンに挑む

Alice Lange

atticのデビューアルバムは、ほぼ日本語で書かれたカタログにフランス語のタイトルを冠しているが、その選択は偶然ではない。Ayami Watai、Yusuke Komatsu、Masato Shirahataの3人は東京を拠点とするトリオで、彼らの音楽は静寂を基調としている。オーガニックなベースに乗せたピアノのコード、感情そのものを剥き出しにしたボーカル。saison——フランス語で「季節」を意味する——には10曲が収められ、新曲と初期シングルのリワークバージョンが交錯し、グループ初の一貫した芸術的声明を打ち出している。再生時間は約40分に及ぶ。

収録曲は、トリオの幅を無理なく示している。初期のシングル3曲——「light」、「春のflacon」、「pot-au-feu」——がリワークされ、新曲「たらこパスタ」や「スペード」などが並ぶ。タイトルは日本のインディー音楽にありがちな具体性を帯びている。日常の物体、感覚的なディテール、ありふれた午後のひととき。アルバム名も同じ美学を暗示している。季節は自らのペースで訪れ、去っていく。誰がどれだけ見ているかなど、お構いなしに。

その文脈は、atticが何を試みているのかを理解する上で重要だ。日本のインディー音楽には、音だけで小さな熱心な聴衆を築いてきたアーティストたちの長い伝統がある。時に「癒し系」と呼ばれる、スペクタクルではなく、特定の質の注意を目的とした音楽だ。attic自身は創作の場を「屋根裏部屋」と表現する。秘密基地の高揚感と静かな内省が融合し、日常生活の中で見過ごされがちな安らぎの瞬間を強調するという使命を掲げている。『saison』は、その意味をフルアルバム全体で初めて本格的に主張し、シングルでは不可能な息遣いを実現している。

このアルバムが試みていないことは、むしろ無視できない。コラボレーションも、クロスオーバー的な仕掛けも、すでにその場にいる聴衆以上のものを狙ったトラックも一切ない。atticの月間リスナー数は数十人単位で、数千人には遠く及ばない。このレコードは、その状況が変わらなければならない理由を何も主張しない。ただ、ここに何か見つける価値のあるものがあるという証拠を差し出しているだけだ。緊急性を欠点とみなすリスナーには、その抑制が自信として映る。キャリアのスタートを期待するリスナーには、それは慎重さに映るだろう。

saisonは現在、主要なストリーミングプラットフォームで配信中。TuneCore Japanを通じて自主流通されている。このアルバムが日本を越えて広がるのか、それともatticの音楽が本来目指すような、小さな熱心な聴衆を築くのか——その問いだけは、アルバム自体が答えを拒んでいる。

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