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『End of the Line』――生々しさとムラを抱えた不条理コメディの旅路

Alice Lange
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街の入り組んだ路地を、無許可のバスで走るイワン。その額には汗がにじみ、目の前にないマイクに向かって、妻に去られたことを淡々と語る。ロドリゴ・サンタンナ(Rodrigo Sant’anna)によるコメディシリーズ『End of the Line』は、この冒頭シーンで、ささやかな絶望と不条理な笑いがぶつかり合う作品の基調を打ち出す。観客を前にしたライブ形式と、イワンを演じるサンタンナの魅力あふれるパフォーマンスによって、数多くのコメディ作品がひしめくなかに独自の居場所を築いている。ただし、つまずきがないわけではない。

『End of the Line』の主人公は、無許可でバスを運転しながら、当局の目をかわし、生活費を稼ぎ、結婚生活の終わりにも向き合うイワンだ。設定そのものはシンプルだが、サンタンナの演出はライブ観客の反応を巧みに生かし、脚本もののコメディではなかなか得られない臨場感を生み出している。音響設計も切れ味があり、観客の笑い声がイワンの災難にリズムを刻む心拍のように響く。なかでも印象的なのは、走行中にバスを修理しようとしたイワンが、乗客の目の前でエンジンを止めてしまう場面だ。彼が必死にその場を取り繕うと、観客から大きな拍手が沸き起こり、シーンに電流が走ったような高揚感が生まれる。

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『End of the Line』が真価を発揮するのは、やはり主演の演技だ。サンタンナ演じるイワンは、皮肉屋でありながら希望を捨てない、どこにでもいそうな愛すべき人物。「俺はバスの運転手じゃない。車輪のついた公僕だ」といった台詞が絶妙な間で決まるのは、彼がうんざりしたような無表情から心のこもった温かさへ、自在に切り替えられるからでもある。地に足のついた感情の核も、シリーズを支えている。離婚や経済的な不安に苦しむイワンの姿が笑いに重みを与え、彼の騒動を無理のないものにしている。

一方で、観客を前にしたライブ形式が、常に強みとして働くとは限らない。笑いどころを盛り上げる反面、ドラマの力をそいでしまうこともある。父親になることへの不安をイワンが涙ながらに打ち明ける場面では、観客の笑い声がサンタンナの繊細な演技をかき消し、感情の響きが弱まってしまう。また、展開のテンポにも難があり、ひとつのジョークや状況を引き延ばしすぎるエピソードがいくつかある。とりわけ、バス車庫で働くイワンの同僚をめぐるサブプロットはその傾向が目立つ。時折おかしさはあるものの、掘り下げが足りず、人物を意味のあるかたちで描くというより、尺を埋めるための場面に感じられる。

作品はトーンの一貫性にも苦労している。養育費をめぐって元妻と言い争っていたかと思えば、次の瞬間には高速道路で逃げ出したニワトリを追いかけている。どちらも単独なら笑える状況だが、並べて見せられると物語のつながりが途切れたように感じられる。脚本は大ぶりな笑いに頼りすぎるところもあり、とりわけ権力を持つ側の人物の描写にそれが表れている。たとえば、イワンにしつこく嫌がらせをする市の検査官たちは、ひとつの特徴だけで描かれ、イワンとの対立をもっと見応えのあるものにするための奥行きに欠けている。

とはいえ、『End of the Line』には見事な瞬間もある。シリーズ後半で、イワンが高齢の乗客たちを連れて即席の観光ツアーに出るエピソードは、心に響く物語と切れのある笑いが溶け合う、ひときわ印象的な一編だ。この場面では観客の反応も自然で、感情の余韻を損なうことなく、むしろいっそう際立たせている。

コメディというジャンルにおける独自性も、このシリーズの持ち味だ。型にはまった筋書きや録音された笑い声に頼るシットコムが多いなか、『End of the Line』のライブ形式は、生々しく先の読めない勢いを生み出し、作品を際立たせている。サンタンナは、即興の予測不能さを積極的に受け入れている。観客の思いがけない反応に、その場でアドリブを返すような瞬間が、過剰に磨き上げられたコメディがあふれる時代に、爽やかな本物らしさをもたらしている。

『End of the Line』はどんな人に向いているのだろうか。即興をふんだんに取り入れたコメディが好きな人、とりわけ『Whose Line Is It Anyway?』や『The Eric Andre Show』のような番組を楽しめる人なら、見どころをたっぷり見つけられるはずだ。負け犬的な主人公やブラックユーモアを好む視聴者にもおすすめできる。一方、筋立ての緻密さや、人物の深い成長を求める人には、まとまりなく進む構成がもどかしく感じられるかもしれない。

結局のところ、『End of the Line』は一筋縄ではいかない作品だ。笑えて、欠点もある。ところどころに光る見事な瞬間がある一方で、仕上がりのムラがその輝きを覆い隠してしまう。

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