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サンディ・チークスのビキニタウン救出大作戦は子ども向けには快調だが、実写とCGの融合はぎこちない

リザ・ジョンソン監督によるNetflixのスピンオフ作品(2024年)。サンディとスポンジ・ボブがテキサスへ向かう。
Martha O'Hara
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『サンディ・チークスのビキニタウン救出大作戦』は、ビキニタウンが町ごと海から引き上げられる場面で幕を開ける。犯人は、サンディが科学者として働くB.O.O.T.S.(テキサス公式科学局)の研究所だ。監督のリザ・ジョンソンは、CGアニメと実写を組み合わせ、見慣れたキャラクターを生身の俳優たちのいる世界に放り込んだ。サンディとスポンジ・ボブは町を海へ戻すため地上に出て、飛行機に便乗してB.O.O.T.S.を目指すが、竜巻に流されて針路を外れる。序盤の勢いはテレビシリーズ譲りの無茶な理屈そのままで、悪くない。ただ、アニメの誇張と実写の質感がうまく噛み合わない場面も見受けられる。

声の出演は、シリーズを知る人にはおなじみの顔ぶれだ。トム・ケニーがスポンジ・ボブ、キャロリン・ローレンスがサンディ、クランシー・ブラウンがミスター・クラブス、ビル・ファガーバッキがパトリック、ロジャー・バンパスがスクィッドワードを演じる。プランクトンなどを受け持つのはミスター・ローレンスだ。目を閉じても誰が話しているか分かるのは、長く続いたシリーズならではの強みだろう。新顔は、サンディの兄ランディを演じるジョニー・ノックスヴィル、父パ・チークスを演じるクレイグ・ロビンソン、母や祖母など家族の女性陣を一人で受け持つグレイ・デリスルら。実写では、サンディの同僚フィービー役をイリア・イソレリス・パウリーノが務めている。

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テキサスのチークス家は、各地を回る曲芸一座という設定だ。彼らが出てくると、物語の調子が変わる。ノックスヴィルのランディは、スポンジ・ボブの穏やかな世界に騒がしくて粗野な空気を持ち込む。すべての場面が成功しているわけではない。それでも、ランディが家族のバンでナッツを密輸したせいで警察に追われるカーチェイスは、素直に笑える。逆に、家族のギャグが多すぎて、話の流れを止めてしまう箇所もある。

悪役はB.O.O.T.S.の新しい責任者、スー・ナミーだ。ビキニタウンの住民を遺伝子操作で空気呼吸できるようにし、クローンを作って玩具のペットとして売る、というのが彼女の計画である。子どもたちがどれだけ喜ぶかを確かめるため、クラブス、スクィッドワード、パトリックを実験台にする。いかにもスポンジ・ボブらしい珍妙な発想で、笑いどころもある。惜しいのは、スーが発想の奇抜さ以上に育たないことだ。動機は一度の説明で片づけられ、人物像は戯画の域を出ない。正体がサイボーグだと明かされる場面は意外性があるものの、それで彼女が面白くなるわけではない。サンディを回し車つきの檻に入れる場面も、状況のおかしさだけで押し切っている。サンディと家族の関係は、感情の芯になり得た。しかし描かれる時間が短く、終盤の余韻は弱い。

音楽はMonikerが手がけた。冒険の場面には付き添うが、観終えて旋律が残るタイプではない。

本作は2024年8月2日にNetflixで配信され、公開週に1280万回視聴され、その週のNetflix視聴数で首位となった。一方、批評家の評価は割れている。英紙ガーディアンは、突き抜けて陽気な映画で、特に想定される客層には楽しいと評し、七歳の姪が四つ星をつけると言ったことにも触れた。別の批評家は、数回は笑ったが、結局は子ども向けの無難な作品だとしている。私見では、子どものために作られ、そのための速さは十分にある。大人が寄りかかれる部分は乏しい。

企画の発端は、『スポンジ・ボブ スポンジ・オン・ザ・ラン』(2020年)の案出し会議だった。2020年3月にはバイアコムCBSがスピンオフの配信作品制作を発表し、2021年5月にサンディ主役の作品が公表された。脚本はトム・スターンとカズ。本作はネットフリックスのスポンジ・ボブ・スピンオフ第一作で、2025年の『Plankton: The Movie』へと続いた。上映時間は86分。

サンディを主役にしたスポンジ・ボブが見たいシリーズのファンなら、この短くてよく動く一本で十分楽しめるだろう。悪役に厚みを求める人や、家族の情をじっくり描く物語を期待する人は、肩透かしを食う。私は86分の間、笑う場面よりも、もう少し粘ってほしいと思う場面のほうが多かった。

キャスト

写真: The Movie Database (TMDB)

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