テクノロジー

豪州でiPhoneに他社アプリストア解禁、アップルは手数料も取れず

Susan Hill
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オーストラリア連邦裁判所のジョナサン・ビーチ判事は、Appleに対し、オーストラリアのiPhoneユーザーが他社のアプリストアや開発者のウェブサイトからアプリをインストールできるようにすること、また、そうした経路の利用に対して開発者から手数料を徴収しないことを命じた。さらに、App Store内の開発者が独自の決済システムを使い、より安い価格を顧客に案内できるようにすることも求めている。オーストラリアに設定したApple Accountを持つ人にとって、iPhoneはこれから、Macにかなり近い使い勝手になりそうだ。

ユーザーにとって、この変更が意味するのは価格と選択肢だ。サブスクリプションやゲーム内通貨を自社ストアやウェブサイトで販売する開発者は、Appleのサービス手数料を支払わずに売上を手元に残せるようになり、その分を価格に反映することもできる。Appleはまた、App Storeで配信する開発者が別の場所でより安い価格を提示したり、ストア外でアプリを配信したりしたことを理由に、不利益を与えることもできない。すでに欧州連合(EU)のiPhoneで展開されているストア、なかでもEpic Games独自のEpic Games Storeが、まず参入する有力候補となる。

デジタル商品をApp Storeで販売する際、Appleのサービス手数料は多くの場合30%に達する。今回の命令は、Appleが欧州や日本で従っているルールより踏み込んだ内容で、判事は意図的にそのような形にしたと説明している。デジタル市場法によってAppleに他社製アプリストアの許可が義務づけられたEUでは、Appleは初回の年間インストール1件につき50ユーロセントのCore Technology Feeを導入した。ビーチ判事は、この手数料と関連ルールは、開発者が代替手段を使うのを思いとどまらせるために設けられたと判断した。オーストラリアでの命令は、代替の配信経路へのアクセスに手数料や条件を課すことを禁じ、App Store以外で配信されたアプリ内での購入に手数料を課すことも禁じている。

日本での仕組みも認められない。日本では、iPhone向けアプリストアを運営する企業はAppleの認可を得る必要があり、さらに100万米ドルのスタンバイ信用状を用意するか、世界全体で初回の年間インストール数が100万件を超えるアプリを持たなければならない。判事はこれを、「法的な制約がなければ、Appleは新規参入を妨げるおそれのある追加条件を、代替の配信経路に課す可能性が高い」ことを示す証拠として挙げた。またAppleは日本で行っているように、オーストラリアの開発者に自社のアプリ内購入ボタンを開発者側のボタンと並べて表示させたり、ストア外での売上を報告させたりすることもできない。

Appleにはセキュリティ上の役割が残るものの、その範囲は限られる。App Store以外で配信されるアプリも、正当なセキュリティ上またはプライバシー上の理由に基づく自動スキャンを受け、Appleまたは「適切な資格を持つ第三者」による公証を受けなければならない。Appleは、外部の決済システムに「必要かつ相応な」セキュリティ要件を追加できるが、そのリスクを開発者に書面で説明した後に限られる。マルウェアを削除する権限は引き続き持つ。判事は、Appleがアプリの署名を取り消せる権限を、他の提供元のアプリを締め出すための「新たな手段」として使うことはできないと述べた。

今回の判決には適用範囲の限界がある。ビーチ判事がEpic Gamesの命令を世界中に適用するよう求める申し立てを退けたため、対象となるのはオーストラリアに設定されたApple Accountのみだ。米国を含むその他の地域のユーザーには、今回の判決による変化はない。Appleは命令に異議を申し立てる方針であり、オーストラリアほどの規模の市場を相手に、他社製ストアが参入する価値があると判断するかどうかも、まだ分からない。消費者が返金を期待するのも早計だろう。同日に判断された別の集団訴訟では、特定の開発者やアプリユーザーが過剰請求を受けたと認定することを判事は拒み、この問題は今後の審理に委ねられた。

命令のうち一つは直ちに発効し、Epicに関するものだ。Epicが申請すれば、AppleはFortniteおよびEpicのほかのアプリをオーストラリアのApp Storeに再び掲載しなければならない。Epicは「Fortniteは明日、オーストラリアのApp Storeに戻ってくる」と述べ、この決定を「世界中の開発者とオーストラリアのiOSユーザーにとって素晴らしい知らせ」と評した。またAppleは、責任をめぐる審理でEpicが負担した訴訟費用の85%を支払わなければならない。

アプリストアと決済に関する命令は、2027年3月1日、メルボルン時間の正午に発効する。Appleは2027年2月1日から15日までの間に申請すれば、発効日を同年5月3日に延期できる。2026年10月22日に言い渡された救済措置に関する判決は、Appleが競争・消費者法第46条に違反し、市場支配力を濫用したとするビーチ判事の2025年の判断を受けたものだ。Googleを相手取ったEpicの並行訴訟は、2026年3月の和解を受けて棄却されている。

AppleはReutersに対し、「当社の知的財産を尊重し、消費者と開発者がApp Storeに期待する安全で安心な利用体験を守る解決を求め、執行停止を申請するとともに、この結果を不服として控訴する」と述べた。申請が認められなければ、オーストラリアの開発者は来年3月から、Appleに配信手数料を一切払わずにiPhoneアプリを顧客に届けられるようになる。同じ配信経路に対し、Appleは欧州では今なお料金を課している。

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