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InstagramのAI「コメディアン」、本物のスタンダップのネタを盗用してOnlyFansへ誘導

Susan Hill
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InstagramでAylen Skyeというアカウントは、25万人のフォロワーを抱え、ブロンドのスタンダップ・コメディアンを演じている。アパートの空き部屋を感じのいい男性に貸す、というネタも披露する。だが、そのネタはコメディアンのジュリア・ジャスナス(Julia Jasunas)のもので、「ええと」「あの」といった口ごもりまで含めて一言一句同じだ。しかも、Aylen Skyeは実在の人物ではないようだ。Wiredの報道によると、動画内で宣伝されているウェブサイトは、OnlyFansと競合し、AIクリエイター向けに売り込まれているサブスクリプション型プラットフォームFanvueのアダルトコンテンツへと誘導する。

Wiredは、AIが生成した女性たちによって、バズった動画を作り直されたコメディアンを8人特定した。その多くは互いにフォローし合っている。コピー動画は元のネタをそのまま使いながら、それ以外の部分をすべて豪華に見せる。観客は増え、音声はクリアになり、照明は明るく、衣装はより体にぴったりしたものになる。なかには、すでに人間の本人より多くの再生数を稼ぐものもある。Instagramに創作物を投稿する人は誰でも、同じリスクにさらされている。好評を得た動画が、誰かのサブスクリプション登録へ誘導する仕組みの素材にされかねないからだ。

ジャスナスがこの件を知ったのは、同業のコメディアンからリンクが送られてきたときだった。偽物だと気づく決め手になったのはコメント欄だ。スタンダップの女性は、どの動画にも男性から罵倒を書き込まれるのに慣れていると、彼女はWiredに語った。ところがSkyeの動画についたコメントは、どれも好意的だった。「それで偽物だとわかったんです」と話す。クローンアカウントは新たな手口も身につけている。コナン・オブライエンやジミー・キンメルのような司会者が登場する、AI生成の深夜番組風インタビューを投稿しているのだ。顔の精度は急速に上がっており、実在の女性と見分けるのが難しくなっている。

Wiredが調べた2つ目のアカウント、Tiffany Sloaneは、自らを女優と称し、Instagramで37万5,000人以上のフォロワーを集めている。TikTokやFacebookにも投稿し、OnlyFansのページへリンクしている。コメディアンのジョージ・ブレット・オルソン(George Brett Olson)は、「AIにネタを盗まれた!!!」とキャプションを添えた比較動画を投稿し、自分の舞台映像とSloaneの動画を並べて見せた。背景は同じで、サーモンピンクのシャツとカーキ色のショートパンツもよく似ている。違うのはオチだけだった。動画が広まると、Sloaneのアカウントは「ごめんなさい、もうしません」とコメントし、その動画をほかの多数のリールとともに削除した。

Metaへの通報は、今のところ何の成果にもつながっていない。ジャスナスはなりすましの申し立てを行ったが、Skyeは彼女になりすましているのではなく、ネタを自分のものとして披露しているため、動画は規則違反に当たらないと告げられた。Instagramはなりすましを禁じている一方、模倣は禁止していない。また、AIコンテンツにはラベル表示を求めているが、今回のアカウントのいくつかは表示を一貫して行っておらず、まったく付けていないものもある。Instagram責任者のアダム・モセリ(Adam Mosseri)はオルソンに対し、AIコンテンツを禁止するのは「現実的ではない」と返信した。その一方で、AIクリエイターが「コンテンツを丸ごと盗用しているなら、私たちに何ができるかを考えるのはよいことだ」と付け加えた。Metaの広報担当者はWiredに、モセリのコメントは「それ自体がすべてを物語っている」と述べた。Wiredが問題を指摘したアカウントは、いずれも現在もオンライン上に残っている。

法律はコメディアンをほとんど守ってくれない。ジョークは昔から著作権による保護が弱い。スタンダップは生で披露され、ネタの導入部分はコメディアン同士の間で使い回されることもあるうえ、訴訟に踏み切るだけの金額が絡むケースはめったにないからだ。オルソンによれば、知的財産を専門とする弁護士から、SloaneがOnlyFansで何百万ドルも稼いでいない限り、訴訟を起こす意味はないと言われたという。テック業界の一部は、こうしたアカウントを別の目で見ている。ベンチャー投資会社Andreessen Horowitzのパートナー、ジャスティン・ムーア(Justine Moore)は、XでSloaneのオンライン上の存在感を「天才的なマーケティングの裏技」と称賛した。

コメディアンたちは6月から、こうしたクローンアカウントに注意を促してきた。スタンダップ・コメディアンのステフ・クラーク(Steph Clark)が、自身のInstagramで記録を始めたのがきっかけだった。当初のアカウントは動きがぎこちなく、見分けるのも簡単だった。Sloaneのアカウントは8月に開設され、オルソンが比較動画を投稿したのは10月3日だ。Skyeにネタを盗用された別のコメディアン、マンディ・マルティーノ(Mandy Martino)は、「これがもっと大きな問題になる前にクリエイターを守る」ためのプラットフォーム規則を求めている。

オルソンはWiredに、率直にこう問いかけた。「アーティストは重要なのか?」Tiffany Sloaneをフォローする35万人にとって、「答えは明らかにノーだ」と彼は言う。

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