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山崎紘菜、TOHOシネマズの幕間で他人の映画を紹介し続けた女優が目指す主演

Penelope H. Fritz
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山崎紘菜
山崎紘菜
Photo: Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan / CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
生年1994年4月25日
Chiba Prefecture, Japan
職業女優
代表作モンスターハンター, 神さまの言うとおり, Lesson of the Evil
受賞Toho Cinderella Audition

この10年近く、TOHO Cinemasのシネコンで映画のチケットを買ったことがある人なら、山崎紘菜の顔を見ていても、彼女が出演した映画を一本も思い出せないかもしれない。上映前に流れる「Cinema Channel」の案内役として、予告編を紹介し、これから始まる誰かの映画へ親しみを込めて招き入れてきた。俳優としては、少し変わった知られ方だ。彼女を見いだした映画会社は、広大な映画館の観客の前に彼女を送り出した。一方で、彼女自身の興味深い仕事は、もっとスポットライトから遠いところにあった。巨匠の晩年の作品、出番はわずかなハリウッド大作、そして日本国外にはあまり届かないテレビドラマだ。

彼女が俳優になったのは、ほとんど偶然だった。東京の東に位置する千葉県で育った山崎は、高校時代、陸上部で走り高跳びに打ち込んでいた。友人と映画館へ出かけた際、長澤まさみを世に送り出したオーディション「東宝シンデレラ」の応募用紙を手にした。賞金100万円に目を留めた友人に勧められ、応募を決めたという。本人は、合格するとはまったく思わずに応募したと語っている。結果は第7回の審査員特別賞だった。

最終選考が行われたのは2011年1月。17歳の誕生日を迎える3か月前だった(1994年4月25日生まれ)。この回は、例年にないほど有力な顔ぶれがそろった。グランプリは上白石萌歌、審査員特別賞には姉の上白石萌音も選ばれ、新設のニュージェネレーション賞は浜辺美波が受賞した。今や全員が日本の映画・テレビ界の第一線で活躍している。山崎の歩みをこの同期と比べずに見るのは難しい。彼女のキャリアは、より着実で、急激なブレイクというより出演作の積み重ねによって築かれてきた。

東宝芸能は、すぐに彼女を仕事の現場へ送り出した。映画デビューは『僕等がいた』の小さな役、テレビデビューはフジテレビのドラマ『高校入試』。同じ年には、三池崇史監督の学園大量殺人スリラー『悪の教典』にも出演した。その後も続くことになる出会いは、『HOUSE ハウス』『時をかける少女』を手がけた大林宣彦監督との仕事だった。大林は、長岡花火と長岡空襲を題材にしたコラージュのような映画『この空の花 長岡花火物語』に彼女を起用した。

大林はその後も、彼女に声をかけ続けた。『野のなななのか』に続き、『花筐/HANAGATAMI』、そして『海辺の映画館―キネマの玉手箱』に出演。同作は2019年の東京国際映画祭でプレミア上映され、2020年4月に大林が亡くなったことで、彼の遺作となった。公開の数か月前のことだった。遺作で山崎が演じたのは、吉山和子という若い女性。『時をかける少女』のヒロインと同じ名前であり、自らの来歴を作品に織り込むことを好んだ監督からの、内輪の合図のようなものだった。山崎と同世代の俳優にとって、大林作品4作連続の出演は珍しい。彼女は大林の映画を、俳優としての「故郷」と呼んでいる。

初めて主演を務めたヒロイン役は、三池との再タッグ作『神さまの言うとおり』で訪れた。漫画を原作に、子どもたちが命がけのゲームを強いられる物語だ。19年間黒髪だった山崎は、この役のために髪を金色に染めた。その後は『orange』『MARS~ただ、君を愛してる~』『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』といった青春映画や漫画原作映画への出演を重ね、安定したキャリアを築いた。チアリーディングを題材にしたコメディ『チア☆ダン』では、福原遥と再び共演している。テレビでは深夜ドラマ『監獄学園-プリズンスクール-』から、フジテレビのゴールデン帯ドラマ『カインとアベル』へと活躍の場を広げた。また、役と役の合間にも知名度を保つ仕事を引き受けてきた。東京国際映画祭のナビゲーターや、ファッション誌「JJ」の専属モデルも務めている。

意外に思われるかもしれないが、彼女のキャリアにはラグビーという糸も通っている。芸能活動を始めた最初の年から、明治大学ラグビー部のイメージキャラクターを務めた。その後、大学選手権の顔として4シーズン連続で活動し、決勝トーナメントの試合後には選手たちにインタビュー。さらに、日本ラグビートップリーグのアンバサダーも2度務めた。日本でラグビーワールドカップが開催される数か月前、苦境に立つ企業ラグビーチームを描いたTBSドラマ『ノーサイド・ゲーム』が制作されたときも、彼女は出演者の一人だった。

海外への進出は、ビデオゲームをきっかけに訪れた。ポール・W・S・アンダーソン監督は、カプコンのゲームシリーズを映画化した『モンスターハンター』に彼女を起用。ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の同作で、ゲームのプレイヤーにはおなじみのキャラクター、ハンドラーを演じた。キャスティングが発表されたのは2018年12月。映画はアメリカで2020年12月、日本では2021年3月に公開された。

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しかし、ここから先は、話題になった見出しと実際のキャリアが一致しなくなる。日本では『モンスターハンター』は彼女のハリウッドデビュー作として売り出されたが、ハンドラーはミラ・ジョヴォヴィッチとトニー・ジャーを中心に据えた映画の脇役にすぎず、この出演をきっかけに英語圏でのキャリアが始まったわけでもない。次の出演作は、再び日本のテレビ作品だった。山崎は、東宝映画で主演を務め、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞することが目標だと語っている。『スタートアップ・ガールズ』など小規模な作品では主演を務めてきたものの、大作での主演も受賞も、まだこれからだ。映画で最も力を発揮してきたのは、シネコンの主流から離れた作品だった。大林の晩年の実験的な映画や、ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品された深田晃司監督のアートハウス・ドラマ『LOVE LIFE』では、脇を固めている。

彼女が実際に主演俳優としての地位を築いてきたのは、テレビの世界だ。フジテレビの『平成物語』で連続ドラマ初主演を果たした後、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』に矢野倫子役で出演。福原遥とはこれが3度目の共演だった。その後も、小規模な放送局や配信プラットフォームで主演作を重ねている。テレビ東京の『汝の名』、U-NEXTの恋愛ドラマ、2025年後半にシーズン2が放送されたBS-TBSの『御社の乱れ正します!』、そしてテレビ東京の『女風』だ。舞台では『ウェンディ&ピーターパン』のタイガー・リリー、『ジャンヌ・ダルク』のマリー・ダンジュー、『Cash on Delivery』のリンダ・スワンを演じ、最後の作品は2026年1月まで上演された。また、阪神タイガースの元外野手・横田慎太郎を描いた2025年11月公開の映画『栄光のバックホーム』にも出演している。

2026年は、ここしばらくで最も多忙な年となった。夏にかけて、関西テレビとフジテレビのスリラー『今夜、秘密のキラーと』で、横山裕演じる主人公の相手役、鶴岡楓を務めた。同作は9月に最終回を迎えた。同じ月には、9月14日にPrime Videoで配信が始まった『M.I.S.S.I.O.N. Opera Undercover Agent』に出演。さらに、9月17日からDMM TVで配信された『幸せカナコの殺し屋生活』シーズン2にも登場した。

次の出演作はまだ発表されていない。彼女が自らに課した問いは、今も答えが出ないままだ。長年、東宝の観客に誰かの映画を紹介してきた俳優が、今度は自分を中心に据えた東宝映画を実現できるのか。

代表作

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