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『フォールアウト』――圧巻の映像美とムラのある荒野の冒険

「フォールアウト」の映像化は失望させません。また、エンターテイメントとしてのアクションと、その脚本や対話による楽しさを提供するという目標を全て達成しています。
Veronica Loop
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ルーシー・マクレーン(エラ・パーネル)が豪華な地下シェルターを出て、放射能に汚染された荒野へと足を踏み出す。その大きく見開かれた目に浮かぶ驚きは、私たちの感覚とも重なる。Amazon Prime Videoが人気ゲームシリーズを実写化したドラマ『フォールアウト』は、人類の生き残りが文明の廃墟で生き延びようともがく世界へ、私たちを一気に連れ込む。グレアム・ワグナーとジュネーヴァ・ロバートソン=ドウォレットが手がける本作は、終末的な大災害から200年後を舞台に、アクション、SF、ドラマを織り交ぜた物語を描く。

本作の強みは、世界観の構築にある。豪奢な地下シェルターと、その外に広がる過酷な荒野との対比は鮮烈で、映像としても強い印象を残す。シェルターのレトロフューチャーな内装から、不気味なほど荒涼とした風景に至るまで、プロダクションデザインは細部まで緻密だ。資料には具体的なショットや場面の説明はないものの、豊かな質感を持つ環境を作り上げようとする本作の姿勢は明らかだ。音響設計も注目に値する。ゲームの優れた空気感を思わせる、不穏な音楽や効果音が、視聴者をこのディストピアの世界へと深く引き込んでいく。

ルーシー・マクレーンを演じるエラ・パーネルは、荒野の厳しい現実に向き合う主人公の純真さとたくましさを捉え、説得力のある演技を見せる。傷つきやすさと、徐々に芽生えていく強さを巧みに両立させた演技は繊細で、ルーシーを共感しやすい主人公にしている。マキシマス役のアーロン・モーテンは、役柄に強烈さと脆さの両方をもたらし、単なる粗暴な人物にもなりかねないキャラクターに奥行きを与える。ザ・グール/クーパー・ハワードを演じるウォルトン・ゴギンズも光る。道徳的に曖昧な人物像に複雑さを加え、ひときわ目を引く演技で、どれほど不快な人物であっても人を惹きつけるカリスマを役に吹き込んでいる。監督官ハンク・マクレーン役のカイル・マクラクランは、威厳のある演技で物語を支え、安定感のある存在を示す。

とはいえ、『フォールアウト』にもつまずきはある。序盤のエピソードは展開のペースにばらつきがあり、重要な展開を急ぎ足で通り過ぎる一方、別の部分では必要以上に時間をかけているように感じられる。このアンバランスさのせいで、物語への感情移入を一貫して保つのが難しくなることもある。また、暗いドラマと大げさなユーモアのあいだを行き来するなど、トーンの変化をうまくまとめきれていない。資料には具体例の記載はないが、こうした一貫性のなさは本作のレビューでもよく挙げられる批判だ。

脇を固めるキャストは実力派ぞろいだが、持ち味を十分に生かしきれていないと感じることもある。たとえば、ノーム・マクレーン役のモイセス・アリアスや、ベティ・ピアソン役のレスリー・アガムズは、ほかの主要人物と比べて登場時間も人物描写も限られている。彼らの物語は、より目立つ人物たちの陰に隠れがちで、その結果、世界そのものが十分に描き込まれていないように感じられる場合もある。

本作の独創性は、最大の強みであると同時に、弱点にもなっている。原作の要素をおおむね忠実に受け継いでいる一方で、『フォールアウト』は時折、先の読める展開に陥る。とりわけ、持てる者と持たざる者の対立の描き方には、その傾向が見られる。複数の物語を織り合わせる構成も、ときに断片的に感じられ、物語全体を通じて感情移入を保ちにくくすることがある。

演出面では、ワグナーとロバートソン=ドウォレットが、映像で物語を語る確かな手腕を見せる。広がりのあるショットと緻密なディテールを通して、荒野の広大さや荒廃ぶりを伝える力は、本作の際立った魅力だ。一方で、とりわけアクションシーンではトーンの統一がうまくいかないこともある。地に足のついたドラマの場面と比べて、まとまりに欠けたり、物足りなく感じられたりする展開も見受けられる。

生存、格差、そして人間のあり方というテーマは、『フォールアウト』の物語全体に織り込まれており、さまざまな角度から心に響く作品となっている。終末後の世界における持てる者と持たざる者の姿を描く視点は、現代社会の問題にも通じるタイムリーさと考えさせる力を備えている。ただし、こうしたテーマが、見慣れたお約束や筋立てに頼る本作の傾向にかき消されてしまうこともある。

SFというジャンルのなかで見ると、『フォールアウト』は独自色の強い映像化作品として際立っている。ほかの終末後を描く物語と共通するところはあるものの、原作の美学や設定を大切にしている点が、本作をほかと一線を画す作品にしている。一方で、同じ系統の高評価シリーズとの競争も厳しい。たとえば『The Last of Us』は、感情の深みやキャラクター描写において優れた力を発揮している。

『フォールアウト』は、主にゲームシリーズのファンや、終末後の世界を舞台にした作品、複雑に作り込まれた世界観を楽しめる人に向いている。一方、展開のペースにむらがあり、トーンも揺れ動くため、気軽に楽しみたい視聴者や、より洗練された物語を求める人には敬遠されるかもしれない。

ジャンル作品としてのまとまりという点では、『フォールアウト』はアクション、SF、ドラマを見事に融合し、引き込まれると同時に考えさせられる、独自の視聴体験を生み出している。原作を大切にする姿勢と、豊かな質感を備えた世界観の構築によって、終末後を描く作品がひしめくなかでも存在感を放つシリーズだ。

さらに本作は、力強い演技にも支えられている。とりわけパーネル、ゴギンズ、マクラクランの存在感は際立つ。キャラクターに奥行きと繊細さを与える彼らの演技が、作品そのものをより魅力的なものにしている。

総じて、『フォールアウト』はゲームシリーズの本質を捉えた、映像美にあふれる野心的なシリーズだ。ただし、展開のペースやトーンの一貫性には課題が残る。

キャスト

写真:The Movie Database (TMDB)

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