スポーツ

ブラクストン・ベリオス、オールプロのリターナーがジャイアンツの緊急QBになるまで

Penelope H. Fritz
Googleで追加する
ブラクストン・ベリオス
ブラクストン・ベリオス
Photo: Front Office Sports / CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
生年1995年10月6日
Raleigh
職業アメリカンフットボール選手(ワイドレシーバー、リターナー)
タイトルスーパーボウル
個人タイトルAFCスペシャルチーム週間最優秀選手 · ファーストチームオールプロ、キックリターナー · スーパーボウルLIII優勝

NFLの各チームには、フィールドポジションを変える力と、いざというときの備えとしての価値を持つ選手がいる。今秋のニューヨーク・ジャイアンツでその役割を担うのが、ブラクストン・ベリオスだ。キックオフを受けるリターナーであり、3試合で12回のルートを走りながらターゲットには一度もならなかったワイドレシーバー。そして、ロサンゼルスでの月曜夜の試合、ジャクソン・ダートが開始から7プレーで負傷退場して以降は、緊急時の第3クォーターバックでもある。「みんな『あと1プレーで出番が来る』ってよく言うけど、僕は本当にあと1プレーのところにいたんだ」と、NorthJersey.comのアート・ステイプルトンに語った。

冗談のように聞こえる言葉だが、彼のキャリア全体を言い表してもいる。ベリオスはドラフト6巡目で指名され、初出場前に故障者リスト入りし、ウェーバーにかけられ、他球団に獲得され、オールプロのファーストチームに選ばれ、契約を勝ち取り、戦力外となり、前十字靱帯断裂から復帰した後、トレーニングキャンプの終わりに再びカットされた。それでも何度も戻ってこられたのは、コーチたちが彼に任せられる仕事をさらに見つけてきたからだ。そして、クォーターバックは彼が最初に経験した役割でもある。

1995年10月6日に生まれ、ノースカロライナ州ローリーで育ったベリオスは、リーズビル・ロード高校でクォーターバックとレシーバーを兼ねる二刀流選手だった。2年生のとき、兄の負傷を受けてクォーターバックを任され、最終学年でも再びそのポジションに就いた。高校の公式戦通算成績は、総獲得ヤード5,666、タッチダウン82。母校は背番号8を永久欠番にした。本人は当時を感傷抜きにこう振り返る。「クォーターバックをやるアスリートであって、クォーターバックそのものという感じではなかった」。父方の祖父を通じてプエルトリコにルーツを持つ。

4つ星評価の有望選手だったベリオスは、オハイオ州立大、クレムソン大、オレゴン大からのオファーを断り、マイアミ・ハリケーンズを選んで1年目から出場した。コーラルゲーブルズでの4年間で、パスキャッチ100回、1,175ヤード、タッチダウン14回を記録し、パントリターンも47回担当。そのうち1回はタッチダウンにつながった。最終学年は自己最高のシーズンとなり、レシーブ55回、679ヤード、タッチダウン9回をマーク。そのうち2回はタラハシーでの一戦で決め、マイアミに2009年以来初となるフロリダ州立大戦勝利をもたらした。

ニューイングランド・ペイトリオッツは2018年のドラフトで全体210位指名し、シーズン開幕前にベリオスを故障者リストに入れた。ペイトリオッツでは一度もプレーしなかったが、チームが第53回スーパーボウルを制した際にはチャンピオンリングを受け取り、翌年の最終ロースターカットで戦力外となった。その2日後、ニューヨーク・ジェッツが獲得。プロ初タッチダウンはサム・ダーノルドからの30ヤードパスで記録し、2度目はクリーブランド・ブラウンズ戦でのトリックプレーだった。パスを投げたのは別のレシーバー、ジャミソン・クラウダーで、ゲインは43ヤードだった。

ベリオスの名を広く知らしめたジェッツでのシーズンは2021年だ。ジャクソンビル・ジャガーズ戦の第2クォーター、キックオフを102ヤード持ち帰ってタッチダウン。ジェッツにそのまま勝利をもたらしたこのリターンで、AFC週間最優秀スペシャルチーム選手に選ばれた。翌週は同じ試合でタッチダウンキャッチとランによるタッチダウンを記録し、両方を達成したジェッツのレシーバーとして初の選手となった。シーズン成績はレシーブ46回、431ヤード。キックオフリターン平均30.4ヤードでリーグトップに立ち、パントリターンでも平均13.4ヤードを記録し、リターナー部門のオールプロ・ファーストチームに選出された。

その後に結んだ契約から、話は少し複雑になる。ジェッツは2022年3月、2年総額1,200万ドルで再契約。スペシャルチームでの際立った1シーズンを最低ラインと見なしたような金額だったが、実際には上限に近かった。2022年のベリオスはレシーブで145ヤードを記録したものの、タッチダウンはなかった。パントをフェアキャッチするか、転がすかという判断も精彩を欠き、ジェッツの攻撃は自陣深くから始まることが何度もあった。そのシーズンに最も繰り返し放送された場面は、クォーターバックのザック・ウィルソンに向けて投げた2ヤードのタッチダウンパスだった。ニューヨークは契約を1年残したまま2023年3月にベリオスを放出し、サラリーキャップを約500万ドル空けた。同じ時期、2023年から2025年12月に2人が破局を発表するまで続いた、SNSで活動するアリックス・アールとの交際によって、パントリターンを見たことのない層にも彼の名が知られるようになった。一時期、多くの人が知るベリオスは、まさにその姿だった。

ジェッツが放出した1週間後、マイアミ・ドルフィンズがベリオスと契約した。2023年は16試合に出場し、レシーブ27回、238ヤード、タッチダウン1回を記録。2024年も再契約したが、インディアナポリス・コルツに敗れた第7週に前十字靱帯を断裂し、出場は6試合で途絶えた。ヒューストン・テキサンズは2025年に1年契約を提示したものの、ハムストリングの負傷でロサンゼルス・ラムズとの開幕戦を欠場。その後4試合に出場し、再びフリーエージェントとなった。この時点で、通算成績はレシーブ140回、レシーブ獲得ヤード1,360、パントリターン100回、キックオフリターン91回だった。

ジャイアンツは2026年6月1日、ワークアウトを経てベリオスと契約。8月30日のロースター削減でいったん放出したが、すぐに練習生チームへ戻した。シーズン最初の3試合すべてでアクティブ登録され、規則で認められる上限に達した。ジョン・ハーボー率いるチームが2勝1敗とするなか、キックオフリターン5回で138ヤードを記録。ダートの膝の負傷でジェイミス・ウィンストンが先発に回ると、コーチ陣はベリオスに、ウィンストンに次ぐ控えのクォーターバックだと伝えた。ハーボーは、その可能性についてシーズン前に「少し話しただけ」だったと認めている。9月29日、練習生からの登録枠を使い切ったジャイアンツは、リターナーのチャーリー・ジョーンズとともにベリオスを53人のロースターに加え、オデル・ベッカムJr.と別れた。

ロースター登録選手としての初戦は10月4日、メットライフ・スタジアムでのアリゾナ・カーディナルス戦となる。31歳の誕生日の2日前だ。求められる仕事は、キャリアの大半で担ってきたものと変わらない。キックを受け、ボールを確保し、層の薄いポジションを埋めるためにほかの役割を求められても、すぐに応えられるよう備えておくことだ。

タグ: , , , , , , , ,

Googleで追加する

ディスカッション

0件のコメントがあります。