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Metaの新規約、ウェブサイトのクロールとAI学習を認める内容に

Adrian Kessler
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Metaが改定した商用規約では、Facebook、Instagram、Messenger、WhatsAppを利用する事業者に「関連する」あらゆるウェブサイトへ、スクレイパーやボット、クローラーを送り込み、収集した情報をMeta製品の「学習」に使うことが認められている。同じ条項は、サイトにアクセスするための「テスト用認証情報」を作成することも認める。広告を出稿したり、ページを管理したり、店舗やクリニック、レストラン、報道機関のWhatsApp Businessアカウントで顧客対応をしたりしているなら、これまでどおり使い続けるだけで、こうした内容すべてに同意したことになる。チェックを外して拒否する方法はない。

法律の専門家たちが警戒したのは、その適用範囲の広さだ。読者からの情報提供で変更を知ったNieman Labは、法律の専門家3人に条文を確認してもらった。3人全員が、Metaがニュースサイトをクロールし、その内容をAIに学習させる根拠として利用できると指摘した。コーネル大学ロースクールでデジタル法と情報法を教えるジェームズ・グリメルマン(James Grimmelmann)教授は、「ニュース出版社にとって、これはMetaが自社サイト上のあらゆるコンテンツをAIの学習に使うことを明確に認めるものです」と述べた。Meta自身の利用規約も、この条項の対象となる製品に「AI at Meta」を挙げている。

専門家たちがとりわけ懸念しているのは、「テスト用認証情報」という文言だ。グリメルマン氏はNieman Labに対し、技術的にはMetaが「偽のユーザーとして登録」し、サイトの会員登録の壁を突破できることになると語った。Metaは、有料または会員限定のページでそうしたアカウントを使うのかどうかについて、回答を避けた。メディア・知的財産を専門とするLoevy & Loevyの弁護士、マット・トピック(Matt Topic)氏は、アクセス可能になるコンテンツの多くはライセンス市場で数百万ドルもの価値があるとみられることを踏まえ、この条項を「利用規約にひっそりと盛り込むには、驚くべき内容だ」と評した。

Metaは、そうした解釈は誤りだとしている。同社の広報担当副社長アンディ・ストーン(Andy Stone)氏は、報道は事実に反すると述べたうえで、今回の改定は販売事業者のウェブサイトから正確な商品情報を取得し、Metaアプリ内の広告やおすすめ表示に活用することが目的であり、ニュースサイトをクロールするためではないと説明した。別の広報担当者であるダニエル・ロバーツ(Daniel Roberts)氏はThe Vergeに、同社は商用広告規約とセルフサービス広告規約を統合しているのであり、ウェブクローラーの利用方法に変更はないと語った。MetaはNieman Labにも、クロールに関する文言は以前、複数の文書に分散していたと説明し、「コンテンツ所有者は引き続きrobots.txtを使って、自分のコンテンツへのアクセス方法を管理できます」と述べた。

しかし、その説明は契約書には記載されていない。Metaが公開した規約の草案にある条項は、サイト側がボットに閲覧禁止のページを伝えるためのファイル、robots.txtに一切触れておらず、クロールの対象を商品ページやカタログページに限定してもいない。サンタクララ大学の法学教授エリック・ゴールドマン(Eric Goldman)氏はThe Registerに対し、この文言は「Metaがrobots.txtの指示を尊重すると明示していない」と語った。Nieman Labが取材した専門家たちは、事業者が同意した契約のほうが、サーバー上に置かれたテキストファイルより優先されるとMetaが主張する可能性があると指摘した。また、記事をクロールしてAIの学習に使うことがそもそも合法なのかどうかも、規約には何も定められていない。米国の裁判所で審理が続くフェアユース訴訟の行方に左右される問題であり、その中には、大手出版社5社が5月に起こした集団訴訟も含まれる。出版社側は、MetaがLlamaモデルの学習のために数百万冊の書籍を違法に複製したと訴えている。

影響はメディア業界にとどまらない。この規約は、ページやグループ、広告、マーケティングメッセージ、商品カタログ、Business Suiteのダッシュボードなど、Metaのビジネス向けツールを使うすべての利用者を対象としている。The Registerによると、WhatsAppとMessengerだけでも、少なくとも100万の事業者がMetaのAIエージェントを利用している。引用された条項には国を限定する文言もないため、Instagramで商品を販売するパン店も、全国紙と同じ選択を迫られる。ウィスコンシン大学の法学教授ベンジャミン・ソーベル(Benjamin Sobel)氏は、この仕組みを、独占禁止法でいう「抱き合わせ」にたとえた。つまり、ビジネス向けツールを使い続けるには、スクレイピングを受け入れなければならない。タイミングの悪さも際立つ。Metaの新しい有料サブスクリプションMeta Oneでは、一部のFacebookとInstagramアカウントが外部リンクを投稿できる数が、料金を支払わない場合に制限される。つまりMetaは、同じページへのリンクを共有するために一部の利用者から料金を取りながら、そのページを無料でクロールする許可を求めている。

改定後の規約は2026年10月30日に発効する。Metaは10月上旬、ブログ記事とMeta Business Suite内で改定を告知し、同意できない事業者には、商用または事業目的で自社製品を使うのをやめるよう通知している。それまでの間、実質的に取れる手段は、Meta自身が示している方法だけだ。同社の開発者向けドキュメントには、基盤AIモデルの学習などに使うウェブコンテンツを収集する「Meta-ExternalAgent」というクローラーが記載されており、サイト運営者はrobots.txtでその名前を指定してアクセスを拒否できる。クローラーに関するガイドによると、Facebookのリンクプレビューは別のMetaボットが生成するため、学習用クローラーをブロックしても、リンクを共有した際の表示に支障が出るとは限らない。新規約の適用後、Metaがそのブロックを有効なものとして扱うのかどうかについて、同社は回答を避けた。

The Steampunk Explorerを運営し、自身のダッシュボードで通知を見つけてNieman Labに情報を寄せたスティーブン・ビール(Stephen Beale)氏は、期限前にアカウントを閉鎖することを真剣に検討していると同媒体に語った。読者は「すっかりFacebookに定着している」という。彼のような事業者にとって、クロール条項から逃れる唯一の方法は、読者が集まる場所を離れることだ。

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